思考を放棄して安易なダメ出しするのはやめよう

 読書中のメモとして。

 

「俺のシリーズ」とスイーツを共同開発したコンビニ大手・サークルKサンクス社長の竹内修一は社内で「日本のコンビニを変えたい」と公言していた。ある時、社員が「俺のイタリアンに行ってきました。素晴らしくおいしかった。あそこと商品開発できたら良いですね。」と提案してきた。しかし竹内は「あそこは高級食材とミシェラン級シェフの組み合わせだよ。コンビニとの商品開発に先方が乗ってこないだろう」と答えてしまった。当然、社員から「社長は日本のコンビニを変えたいのではないですか?」と突っ込みを入れる。「その通りだ」と思った竹内はアポなしで「俺のイタリアン」に行き、たまたま居合わせた坂本に「是非御社の商品を売らせて下さい」と直談判した。ホロ酔いだった坂本は「良いですね」と勢いで即決した。 

 

一読すると、アポ無しで行動した竹内社長の度胸と引きの良さが印象的なエピソードに感じますが、僕は「乗ってこないだろう」と答えてしまった点に"深い思考なしの予想で切り捨ててしまった"問題と、「すぐに考えを改め行動した」という素晴らしさが印象的でした。

 

よくあるケースで、先輩は後輩のアイディアを深い思考をせずにダメ出しする場面があると思います。本当にダメなことも多いんでしょうが、「思考の放棄」「後輩に威張っていたい」というダメな行動と思ってしまいます。

 

仕事を面白おかしくやっていくには、こんな些細な会話や提案を楽しんでしまう、行動してしまうという場面も必要なんじゃないかと思うんですよね。

 

むしろどんな会話からも、「じゃあこうしたら面白くないかな?」とどんどん膨らませて検討していくほうが楽しいんじゃないかなーと思います。

 

『俺のイタリアン』を生んだ男 「異能の起業家」坂本孝の経営哲学
尾崎 弘之
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